HISTORIC LANCIA DAY 2003
2003/5/25in FUJI
 新緑の中、富士教育研修所において、オールド・ランチアやミッドシップ・ランチアを中心としたイベントが行われまし
た。上の写真はランチア・イベント恒例の’LANCIA TAXI’でのシーンです。オーナーの方のご好意により、同乗走
行が体験できる催しで、1924年型ラムダを先頭に右からAurelia2500GT、FULVIA WORKS、AureliaB24S、 
Convertible等、往年の名車達が快音を轟かせて走りました。私も先頭を走るラムダに乗せていただきましたが、70
年以上前の車とは思えない洗練された乗り心地を堪能することができました。まさに乗って楽しく、見て楽しいイベン
トでした。
 今回のイベントの主役は、オールド・ランチア達と誕生30周年を迎えたストラトスです。なんと13台ものストラトスが
参加し、イベントに華を添えました。これだけの数のストラトスを1度に見たのは初めてで、感激しました。フルオリジ
ナルのものからワークス・レプリカ、果てはプロトタイプやグループ4マシーンまで、1台1台に特徴があり、いつまで見
ていても飽きませんでした。このストラトス達も’LANCIA TAXI’に登場し、素晴らしいロケーションの中にあのV6サ
ウンドを轟かせました。もちろん、私も同乗させてもらいました。
 ストラトスの中で、気になった車がまずこのシャルドネ・カラーの1台です。シャーシ・ナンバーからするとプロトタイプ
だそうで、他の車と比べるとフロント・シャーシ構造などが異なるそうです。詳細についてはオーナーの方もわからな
いそうですが、もしかしたらダルニッシュあたりがドライブしたマシーンかもしれません。
 もう1台はピレリカラーを纏ったグループ4マシーンです。
この車はピレリ代理店の阿部商会に展示されていた車を
レストアしたもので、実戦投入されたかどうかは不明です
が、ワークス・スペックだそうです。             
 カウルやドアも開けていただいたので、じっくり観察する
ことができました。こんな資料があるんだから、キットを適
当に作るのはいい加減やめないとバチが当たりますね。
 ラリーファンのお待ちかね、グループBワークスカーの登
場です。まず、この037は、1984年アクロポリスでベッ
テガがドライブし4位に入賞したマシーンだそうです。   
 こちらもカウルが開けられ、じっくり観察することができま
した。なお、037はもう1台TOTIPカラーのマシーンも参
加していました。
 そして今回の超目玉は、なんとS4のワークス・マシーンです。1986年のシーズンにビアシオンがドライブしたもの
で、飾り物でなく自走できる状態(なんとナンバー付き!!!)で参加されていました。驚くべきことにオーナーの方
は一時期この車を通勤に使われていた(?)そうです。S4ワークス・カーは以前、ランチア・ランチ(1996年)で1度
見たことがあるのですが、また見ることができ、本当に感激しました。
 内装やエンジン廻りについても雑誌の取材班に便乗してじっくり見ることができました。それにしても実車の迫力は
やはり凄い。とにかくその場から離れられませんでした。そして、これらのワークスカーも’LANCIA TAXI’に登場
し、警○を呼ばれない事を祈りつつ、爆音を轟かせました。
・・・ここからは自慢話です。ゴメンナサイ                                             
 私、S4ワークスのナビシート、体験させていただきました。                    
 ’LANCIA TAXI’に使ったのは、富士教育研修所のエントランスから建物に到る美しいメタセコイアの並木道で、
かなり急な坂道を下って上る往復800m程度のコースで、そこでの全開走行を体験しました。ナビシートに座った時
の印象は、視線高さがデルタに近く、以外と普通なんだなあなどと思いましたが、フルハーネスを締めていざ発進す
ると・・・いきなりきました。とにかく今まで体験したことのない加速感、おおげさでなく頭を後ろに強く引っ張られるよう
で本当にたまげました。                                                       
 ブースト圧は1.5barにセットされていたので350馬力程度だそうですが、その鋭さといったら・・・乗る前は、ボルメト
リーコからターボに変わるところが体感できないだろうかなどと考えていたのですが、とんでもない。どこまでも加速し
ていきそうな桁違いの分厚いトルク感しか感じませんでした。それにしても楽しかった。大の大人が、嬉しくて顔がほ
ころびっぱなしで参りました。本当に貴重な体験をすることができました。オーナーのご好意とイベントを企画されたス
タッフの方々に深く感謝いたします。こんな体験ができるなんて、痩せ我慢しながらでもランチアのオーナーで良かっ
たと心から思いました。                                                       
                                                                     
そんなわけで、HISTORIC LANCIA DAY、とても有意義な1日でした。
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