１９７３　ＧＩＲＯ　Ｄ’ＩＴＡＬＩＡ　Ｎｏ．５２２
FIAT　124　ABARTH PROTOTIPO Gr.5
1973　GIRO D'ITALIA　No.522
driver／co-driver：G．Pianta／P．Picca
team：ABARTH  　　　　sponsor：
result：RETIRED
base kit：BARNINI　76
decal：
scale：1／43　material：REZIN
　１９７３年のジーロ・ディ・イタリアに出場したフィアット１２４アバルトのプロトタイプです。フィアットは１９７３年から始
まったＷＲＣ（世界ラリー選手権）参戦に向けて、アバルトのファクトリーにおいて１２４スパイダーをベースとしたラリー
マシーンの開発を進めました。そして、１７５６ｃｃＤＯＨＣ８バルブ／１７０ｈｐにエンジンをパワーアップのうえギア・ボ
ックスをＺＦ製に変更し、足回りも４リンク＆リジットから独立懸架に改造した１２４アバルトのグループ４仕様を製作
し、ＷＲＣ初戦モンテカルロ・ラリーに臨みました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　しかしながら、この年のＷＲＣはアルピーヌＡ１１０が圧倒的に強く、フィアットは各ラリーで上位入賞を果たしたもの
の優勝はポリッシュ・ラリーでの１勝に止まり、メイクス・タイトルはアルピーヌに次ぐ２位に終わりました。　　　　　　　
　一方、ＥＲＣ（ヨーロッパ・ラリー選手権）やイタリア国内選手権などのローカル・ラリーにおいては数々の勝利を挙
げ、セルジオ・バルバッジがＥＲＣタイトルを獲得しています。また、この年から開催されたイタリア全土を巡るモータ
ースポーツ・イベントであるジーロ・ディ・イタリアにも１２４アバルトのプロトタイプで参戦しました。　　　　　　　　　　　　
　このマシーンはグループ４仕様をベースにエアロダイナミクスのテスト・カーとして製作されたもので、特異なリア・ウ
イングの形状は数種類あったようです。その他のスペックの詳細は判りませんが、このイベントには２台のマシーンが
出場し、Ｎｏ．５２２はアバルトの名テスト・ドライバー、ジョルジオ・ピアンタに、Ｎｏ．５２６はラファエロ・ピントに託され
ましたが、Ｇ・ピアンタはエンジン・トラブルで、Ｒ・ピントはスターター・トラブルで共にリタイアに終わっています。　　　
　モデルはアバルトのプロトタイプ・モデルを得意としていたバルニーニのレジン・キットを組んだものです。珍マシーン
ゆえ、実車資料が少なくディテールの確認に苦労しましたが、キットのインスト＆パーツを基本に仕上げました。　　　
　製作にあたってはロール・ケージの自作、ライト・パーツやエッチング・パーツの置換えなどを施しています。また、タ
イヤはアレナのストラトス用扁平タイヤに変更し、サーキット仕様にしました。なお、リア・ウイングの小羽根は内側向
きの場合もあったようですが、このイベントでは外側向きに付けられていました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　ベースの１２４スパイダーと比べると派手なフェンダーや奇妙なリア・ウイングがとても魅力的なモデルですね。
ＦＩＡＴ １２４ ＡＢＡＲＴＨ　ＴＯＰ ／ ＧＡＬＬＥＲＹ　ＴＯＰ
／ ＧＩＲＯ　Ｄ’ＩＴＡＬＩＡ