１９７６年のＷＲＣモンテカルロ・ラリーに出場したデ・トマゾ・パンテーラです。市販車のＧＴＳをベースにしたグ

ループ３／３８０ｐｓ仕様のマシーンで、ジョリー・クラブからエントリーしました。

　パンテーラというとシルエット・フォーミュラーなどのサーキット仕様をイメージしますが、市販車のＧＴＳでも十分

にパワフルで足回りのセッティングも容易であったことから、プライベーターの手によりラリーにも参戦しました。

しかしながら、当時のデ・トマゾはワークス体制でモータースポーツに臨める経営状況では無く、素性の良いパン

テーラでも目立った戦績を残すことは出来ませんでした。

　モデルはアレナのレジン・キットを組んだものです。パンテーラのキットは、ドイツのＳＣＡＬＡ４３が製品化してい

ますが、このモデルはそのデカール替えです。キットの内容は、抜きの綺麗なレジンのボディ＆シャーシと繊細な

エッチング・パーツによる構成で、とても作り易いキットでした。

　製作にあたっては、紺色のデカールが用意されていたカラーリングは塗り分けとし、フロントの肝となるライト・

ポッドはＺモデルのライトに交換したほか、マフラー・エンドをメッキ・パイプに置き換えました。また、車高はラリー

仕様ということで高目に調整しています。

　イタリアとアメリカの混血モデルゆえ、エンスー筋にあまり人気のないパンテーラですが、実質的な性能は高く

実戦にも多数用いられたことから、個人的にはほかのイタリアン・エキゾチック・カーよりも断然好きなマシーン

です。私の思いが通じたのか（？）最近になってパンテーラのグループ４／５仕様のキットがアレナから多種リリ

ースされましたが、こういったマイナー車が次々とモデル化されるなんて、正に４３の醍醐味ですね。