プジョー５０４シリーズは４０４の後継車として１９６８年９月に
デビューしました。ボディはピニンファリーナのデザインによるも
ので、当初はベルリーナのみでしたが、その後カブリオレやク
ーペ、ブレークなども追加され、パワー・ユニットも４０４のエンジ
ンに手を加えた１７９６ｃｃ／７９ＨＰからインジェクション仕様（９４
ＨＰ）やボア・アップ仕様（１９７１ｃｃ／９０ＨＰ）などが追加され、
さらにディーゼル・エンジン搭載車も登場しました。そして１９７４
年には、ＰＲＶ製Ｖ６エンジン（２６６４ｃｃ／１３１ＨＰ）がカブリオ
レとクーペに搭載されました。
ところで、１９６０～７０年代のプジョーのモータースポーツ活
動は、サファリ・ラリーを代表とするアフリカ大陸で行われていた
ラリーに限定されていました。理由として当時プジョーはスポー
ツ・モデルを生産していなかったため、ツーリングカー・レース等
に参戦するベース・モデルが無かったこととアフリカ大陸にはか
つて植民地となっていた国が多く、プジョーの重要なマーケット
であったことがあげられます。ラリーの参戦車はオーソドックス
なサルーンが中心となり、１９６０年代は４０４が大活躍し、サフ
ァリ・ラリーにおいては１９６３年と１９６６～１９６８年の計４回、
優勝を飾っています。
４０４の後継車である５０４ベルリーナがデビューすると、早速
アフリカ大陸におけるサファリ、モロッコ、バンダマなどのラリー
に参戦し、１９７４年バンダマや１９７５年サファリおよびモロッ
コ・ラリーでの優勝をはじめとした好成績をあげました。
１９７６年にはベース車をＰＲＶ製Ｖ６エンジンを搭載した５０４
Ｖ６クーペにスイッチし、引き続きサファリやアイボリーコースト・
ラリーに参戦しました。年々高速化するサファリ・ラリーにおいて
も卓越した耐久力を存分に発揮し、１９７８年にはポルシェやダ
ットサンなどの強豪を制し、見事優勝を飾っています。
５０４Ｖ６クーペによるラリー活動は１９８１年で終了し、その後
のプジョーのラリー活動は、Ｊ・トッドを中心としたプジョー・タル
ボ・スポーツに委ねられ、１９８２年から施行されたグループＢ規
定に基づく専用マシーンである２０５ターボ１６を開発し、ＷＲＣ
制覇を成し遂げました。 |
ＧＡＬＬＥＲＹ
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