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オペルのワークス・ラリーチームであるＧＭユーロ・ハン
ドラーは、カデットＧＴ／Ｅの後継車としてラリーに参戦し
ていたグループ２仕様のアスコナ（Ｂ）に、待望のＤＯＨＣ
１６バルブ・エンジンを搭載したグループ４マシーン、アス
コナ４００を１９７９年１１月にデビューさせました。
排気量を２４２０ｃｃに拡大されたエンジンは、ウエーバ
ー製ツインキャブレター装着により２４０ｈｐを発揮し、１３１
アバルトやエスコートＲＳと互角に戦えるマシーンとなり
ました。
ＷＲＣデビューは１９８０年の初戦モンテカルロ・ラリーで
Ａ・クーラングのドライブにより４位入賞、続く２月のスウェ
ーディッシュ・ラリーでは、見事優勝を飾りました。その後
は優勝こそありませんでしたが、コンスタントに好成績を
挙げてオペルはメイクス・ポイントで４位を獲得しました。
翌１９８１年は、モナコのパブリモ・ビールのスポンサー
を得て、装いも新たにブルーのボディで参戦しました。
初戦モンテカルロは３位・４位に入賞し、その後の活躍
が期待されましたが、サファリ・ラリーでは牛と衝突してリ
タイアするなど結果が出せず、シーズン途中でパブリモ
はスポンサーから撤退し、エースドライバーのＡ・クーラン
グもチームを去るなど、散々なシーズンとなりました。
１９８２年は心機一転、ロスマンズのスポンサーを受け
て体制を一新し、ドライバーに元ＷＲＣチャンピオン、Ｗ・
ロールと新進気鋭の若手、Ｈ・トイボネンを起用してＷＲＣ
に臨みました。
初戦モンテカルロは、ドライであったこともあり、ルノー５
ターボやアウディ・クワトロ等の並み居る強豪を退けて、
ロールが見事優勝、その後も２位２回、３位１回、コート・
ジボアールで優勝と好成績をあげ、ロールがオペルにと
って初のドライバーズ・タイトルを獲得しました。オペルのメ
イクス・タイトルはアウディに僅かに及びませんでしたが、
グループ４最後の年、ＦＲマシーン最後のチャンピオンとな
りました。
オペルは翌１９８３年から本施行されるグループＢ規定
に合わせて、ベース・モデルがＦＦ化されたアスコナから
ベース・マシンをマンタに変更して開発を進めていました
が、ホモロゲーション取得が遅れ、アスコナ４００で引き続
きグループＢの公認を得ることとなりました。
１９８３年はドライバーにＡ・バタネンを起用しましたが、
前年のチャンピオン・マシーンでもグループＢのモンスタ
ー相手では苦戦を強いられました。しかしながら、アスコ
ナ最後のＷＲＣとなったサファリ・ラリーでは見事優勝を飾
りました。そして、ようやくマンタのグループＢ公認が得ら
れたことから、アスコナのワークス活動に終止符が打たれ
ました。
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