１９７２年５月、アルファ・ロメオはジュリアの後継モデルとして
アルフェッタを発表しました。ジウジアーロの手によるデザインの
オーソドックスな外観とは裏腹に、理想的な前後車重配分を目指
してド・ディオン・アクスル、トランスアクスルを採用した画期的な
スポーツ・サルーンです。その名の由来も、同様の機構を有した
戦前の名グランプリ・マシーンであるティーポ１５８／１５９のニッ
ク・ネームを冠したもので、アルファ・ロメオの並々ならぬ意気込
みが感じられる１台です。そして登場直後から、その素性を生か
してコンペティションへの参戦が図られ、ラリーやツーリング・カ
ー・レースで活躍を始めました。
まず４ドア・セダンをベースとして、アウトデルタの手によりラリ
ー仕様（グループ２）が製作されました。エンジンはデロルトのツ
イン・キャブ装着によりノーマルの１２２ｈｐから１８０ｈｐに高められ
ボディも市販車と比べると大きく張り出したフェンダーによりトレッ
ドが広げられました。このマシーンは、１９７４年のＷＲＣツール
ド・コルスに出場し、好成績を挙げています。
その後、ボディ・バリエーションとして１９７４年５月に流麗なクー
ペ・ボディを纏ったアルフェッタＧＴが登場すると、早速これをベー
スとしてアウトデルタの手によりワークス・マシーン（グループ２）
が製作されました。そのスペックは、ボア拡大により１９８４ｃｃに
スケール・アップされたエンジンにウェーバー製ツイン・キャブを装
着し、２００ｈｐに達しました。
アルフェッタＧＴのグループ２仕様は、ラリーのほかＥＴＣにも積
極的に参戦し、１９７６年にはクラス・タイトルを獲得していますが
基本的にグラン・トゥーリズモであるアルフェッタＧＴの性能をサー
キットではなくターマックの一般公道で発揮させたいというのがア
ウトデルタの本意であったようです。アルフェッタＧＴはその後、ラ
イバル・マシーンのパワーに対抗すべくターボを装着したり、Ｖ６
エンジンを搭載するなど進化を遂げましたが、ラリーにおいては
残念ながらトップ・コンペティターとなることはありませんでした。 |
ＧＡＬＬＥＲＹ
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1974
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ALFETTA/Gr.2
TOUR DE CORSE No.19 |
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1974
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ALFETTA/Gr.2
TOUR DE CORSE No.22 |
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1978
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ALFETTA ＧＴV/Gr.2
SANREMO RALLY No.9 |
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1979
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ALFETTA GTV/Gr.2
ELBA RALLY No.7 |
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